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2025年10月10日金曜日

雨の日の美術館

ひと雨ごとに秋が深まり
酷暑と言っていた季節が
 随分と前のことのように
感じられるようになりました。

朝晩もだいぶ涼しくなり
最近は傘の出番も多くなりましたね。
 雨の日はなんだか外に出るのも億劫になってしまいますが 

 そんな時こそ美術館! 

 実は谷村美術館には
雨の日だからこその楽しみがいっぱい。
 今日は 雨の日の美術館の楽しみ方についてお話します。 

 雨のにおいや雨が葉を打つ音を感じながら
 美術館入口をぬけると
いつもと違った表情の
濡れた石や庭園の緑が
色濃くどっしりと迎えてくれます。


***

美術館入口までの回廊の屋根は
雨といがないため
雨のしずくが屋根をつたって落ちる光景を
楽しむことができます。



また、その雨音をBGMに回廊を歩くのも
心が落ち着きます。

***

美術館を出た後 
「聖観音」のお部屋外観横に目をやると
壁が雨水で黒ずんでいます。
これはあえて溝を作り
雨水が流れるようにしてあるためです。


村野藤吾先生は
建物ができたときが完成ではなく
時が経ち汚れることで完成していく
「経年変化」を期待しました。

***


 また、屋根から落ちる雨粒が地面の石を洗い
白い一本の線ができていますが
雨の日はこの線がよりはっきり見えます。

***

出口回廊を出て飛び石を歩いていると
晴れの日には気づくことのない
隠れたハートを見つけることも
雨の日ならではの発見です。



***

室内から見ていただく鑑賞式庭園の玉翆園で
あたたかいお飲みものを飲みながら
心も身体もあたたまってください。

ショップではアクセサリーやストラップなど
1点もののオリジナル商品もございますので
是非お気に入りを見つけてください。


***

雨の日は地面が滑りやすくなっていますので
足元には十分お気をつけください。

皆さまのご来館、ご来園を
心よりお待ちしております。


(T)


【翡翠園、玉翠園・谷村美術館HP http://gyokusuien.jp/】 




2025年9月28日日曜日

おかえりなさい 曼珠沙華

 2024年1月1日に発生した能登半島地震の影響により

破損してしまい修復中だった


【曼珠沙華】


修復が終わりようやく戻ってきました。

曼珠沙華ファンの皆様

お待たせいたしました。


曼珠沙華の別名は彼岸花(ヒガンバナ)

お彼岸の頃に咲く花をイメージして作られた作品です。

※館内は撮影禁止です


偶然にも搬入される数日前に

園内に咲き始めた

彼岸花

赤色と白色のお花が

紅白に咲き並び

祝福しているかのように観じました。



アゲハ蝶も祝福しにきたかのよう





ここで曼珠沙華について説明させていただきます。

1959年(昭和34年)

澤田先生が66歳の時に制作された作品です。

阿修羅を思わせるようなお顔と

千手観音を思わせる手を付けて

仏の姿として作られています。

左右からのスポットライトにより

後方にふたつの影が映ります。

その影を半分に切って見てみると

上半分は両手を上げて喜びを

下半分は両手をグッと握り

苦しみ・悲しみに耐えているお姿を表現しています。

澤田先生は

「たくさんの腕を持つという事は人間の欲望のひとつの現れである」

という言葉も残しています。



秋らしく心地よい気候になってきました。

澄み渡った秋空



夏から秋へ

庭園の植物や虫たちも移ろってきました。






綺麗に修復していただいた

曼珠沙華や

秋の庭園へ

是非ともいらして下さいね。

皆さまのお越しを心よりお待ちしております。


(R)

【翡翠園、玉翠園・谷村美術館HP http://gyokusuien.jp/】 










2025年9月22日月曜日

秋分の日

過ごしやすい気候になりました。

明日は秋分の日ですね。

 今年は20日(土)が彼岸入り、26日(金)が彼岸明けとなり

秋分の日の前後3日間を合わせた7日間がお彼岸となります。


戦前、この祝日は「秋季皇霊祭」(しゅうきこうれいさい)と言われ

「春分の日」も同様に

歴代の天皇や皇族の霊を祀る、大切な祭祀が行われる日でした。

戦後、GHQによって見直され

現在は祖先を敬う「秋分の日」として制定されました。


暑さ寒さも彼岸までとよく言いますが

やっと暑さが和らいできましたね。

彼岸花も咲き始めました。




ずっと修復作業に出していた谷村美術館内の作品「曼珠沙華」も

彼岸花という意味がございます。

9/25(水)からご覧いただけることとなりましたので

ちょうど彼岸花が咲くお彼岸の時期と作品が戻ってくる時期が重なり

とても喜ばしく思います。


先日は大雨の日に団体ツアーのお客様がいらしてくださいました。

海でヒスイ拾いができず、当施設をご利用していただきました。

学芸員さんがヒスイについて説明をされ

みなさん真剣に聴いていらっしゃいました。

お越しいただきありがとうございました。



糸魚川はヒスイが有名ですが

玉翠園のテーブルはすべて糸魚川ヒスイの原石になっております。

ここまでの大きさや量はとても珍しいかと思いますので

ヒスイ探しのあとはぜひ本物のヒスイを触りにお越しくださいませ。


いつもたくさんのご来館ありがとうございます。

みなさまのお越しをお待ちしております。


(K)

【翡翠園、玉翠園・谷村美術館HP http://gyokusuien.jp/】 


2025年9月8日月曜日

癒しを求めて

 9月に入りました。

雨の降る日が増え、

これから少し涼しくなるのかと思いましたが、

日中はまだまだ暑い日が続いております。

当面は熱中症対策が必要になりそうです。

朝晩は涼しい風が吹くようになり、

少しずつですが季節の移ろいも感じられるようになりました。


雨が降ったおかげで、

翡翠園の苔がとてもきれいな緑色になりました。


キノコもたくさん生えていました。


そして、翡翠園の池では鯉が元気に泳いでいます。

池の中をよく見てみると鯉の稚魚が泳いでいるのを

見かけることがあります。


とても小さくて泳ぐスピードが速いので、

一瞬でどこかへ行ってしまいますが、

一生懸命泳いでいる姿が可愛いです。

出会える確率は低いかもしれませんが、

皆様もぜひ探してみてください。


翡翠園はお庭の中を歩いて愉しんでいただく

「回遊式庭園」となっております。

植物の緑に囲まれた中を歩いたり、

自然に触れていると、

心が穏やかになるように感じます。

癒しのひとときをお過ごしいただけたらと思います。

皆様のお越しをお待ちしております。


(I)

【翡翠園、玉翠園・谷村美術館HP http://gyokusuien.jp/



2025年8月30日土曜日

処暑

処暑とは立秋から数えて15日目ごろからで暑さが和らぐという意味です。

萩の花が咲き、穀物が実り始める頃です。

通年ですと厳しい暑さの峠を越し、朝夕は涼風が吹き始め、

山間部では早朝に白い露が降り始め

秋の気配を感じ始める頃となります。

ここ糸魚川も昼間は暑いですが、朝夕は少しずつ涼風が吹き

虫の音も心地よく聞こえるようになりました。

 毎日暑いと外に出るのも億劫になると思いますが、

涼を求めて翡翠園・玉翠園・谷村美術館に訪れて

みてはいかがでしょうか。




玉翠園では、冷房のきいたお部屋でお茶を飲みながらお庭を眺められます。

静かな空間でその時だけの景色をお楽しみください。



ヒスイのテーブルに映るお庭もきれいです


翡翠園の受付に入り、

後ろを振り返ると高台に仏心という石碑が見えます。

澤田先生の作品です


石段を上がりたどり着くと、さわやかな風が吹きます。

そこから入口に目をやると広大なお庭を見渡すことができます。

秋の風を感じに足を運んでみてはいかがでしょうか。





池の周りには、今まで暑くて影を潜めていた鯉たちが石橋を渡っている

音を聞きつけて大きな口を開けて歓迎ムードです。




池の周りの紅葉も少し色づきました


少しづつ秋に近づいてきましたが、まだ昼間は暑い日が続きますので

お越しの際は、熱中症対策をしてお越しください。

ご来館お待ちしております。

(Y)

【翡翠園、玉翠園・谷村美術館HP http://gyokusuien.jp/

          


2025年8月24日日曜日

わぁー綺麗!


玉翆園に足を踏み入れた瞬間、

感動の声をあげる方が多くいらっしゃいます。


残念ながら、写真では伝えきれない ので
是非ご来園いただきたいです!



柔らかく明るい雰囲気を基調とした玉翆園の庭園




隣には仏像彫刻と建築美が融合する美術館



入口からは想像できなかったと言われることもあります。





玉翆園とは対照的な重厚で豪壮な翡翠園の庭園

いずれも中根金作氏の庭園です。

造園家 中根金作氏の庭園
彫刻家 澤田政廣氏の仏像
 建築家 村野藤吾氏の美術館

この糸魚川で3巨匠の作品を見ることができるのも
谷村建設初代社長谷村繁雄さんの熱意が巨匠に伝わり、
夢を形にされたおかげです。

遠方からも多くのお客様がいらっしゃいます。
お近くの方もお待ちしています。


(A)

【翡翠園、玉翠園・谷村美術館HP http://gyokusuien.jp/】 





2025年8月15日金曜日

石フェス限定モーニングツアー

ずっと雨が降らなかった糸魚川にも雨が降り

カラカラだった木々たちが生き返りました。





 8月3日・10日(日)に石フェス限定の

モーニングツアーが行われました。

両日ともご予約いただき

ご参加くださったみなさまは誠にありがとうございました。

※館内撮影は禁止です。


ツアー中に色々とご質問いただき

お答えできなかったものもございましたので

その後調べてみました。


仏像の後ろによくある光の輪ですが

光背(こうはい)や後光(ごこう)と呼ばれ

頭の後ろだけで光るものと、全身から光を発するものがございます。

仏様の神秘的でまばゆいオーラを目に見える形で表したそうです。


谷村美術館には7体の仏像に光背が表されております。

無いものは人間をモデルにしているためか

それぞれ違う表現にしたのではないかと思われます。


それと高さのある仏像をどうやって彫っていたのかと

ご質問がありました。

澤田先生が実際に制作中の昔のお写真が残っていたのですが

澤田先生ご自身が高さのあるものに乗り

仏像が立った状態で彫られていたようです。


当美術館最大の仏像は「聖観音」という作品で

高さが3m38cmございます。

かなり大きな作品になりますので

制作は大変なご苦労があったと推測されます。

こうやって調べてみると

まだまだ奥が深いと感じました。


古来より信仰の対象や人々の心の拠り所となっていた仏像を

アートという形で表現された澤田先生。

そしてその作品を最大限にリスペクトした建物を

建築された村野先生。

今もなお色褪せることのないお二人の作品のエネルギーを

感じることができます。


(K)

【翡翠園、玉翠園・谷村美術館HP http://gyokusuien.jp/】 


2025年8月9日土曜日

恵みの雨

この夏

全国的にも水不足といわれておりますが

新潟県糸魚川市も1か月以上

まとまった雨が降らず

水不足が深刻化しておりました。

玉翠園の庭園内でも猛暑の中

スプリンクラーで水をまき

庭園の管理維持を

しておりましたが

スプリンクラーの水にうっすら虹がみえます


ようやく

先日

恵みの雨が降り

大地や植物たちが

瑞々しく潤い

喜んでいるかのようでした。









久しぶりに雨が降りしきる庭園を

玉翠園から眺めていると

心が静まり

リズミカルに拡がる

水面の波紋が

心を静寂に整えてくれます。



玉翠園から眺める鑑賞式の庭園です


***


まだまだ猛暑が続くと思われますが

8月7日に

立秋を迎えました。

暦の上では秋の始まりです。

残暑が厳しいですが

玉翠園では館内を涼しくして

皆様のお越しをお待ちしております。

翡翠原石で作られたテーブルで

飲み物を頂きながら

季節の移ろう日本庭園を

お楽しみ下さい。





(R)


【翡翠園、玉翠園・谷村美術館HP http://gyokusuien.jp/】